渡辺多恵子

はじめちゃんが一番!(渡辺多恵子)

 小学館フラワーコミックス、全15巻。

 ある意味同じ作者の「ファミリー!」同様、ホームコメディだな。舞台はかなり違うけど。ま、アイドルの5つ子とその姉、同じ事務所の人気アイドルデュオのお話。

 とにかくアイドルの笑顔というのは女の子の元気のもとになるらしい。ということをなんか納得させられました。で、「ぼくの笑顔がきみを元気にする」ということそれ自体を原動力として元気に活動する5つ子はいいな、と思います。モデルである現実の光GENJIの心の中は知りませんがね。

 はじめちゃんにソバカスを描きこむ、というのは著者にとってけっこう勇気のいる行為だったのではないかと思う。イラストでソバカスを書き込むのって、みごとなまでに劇的な効果がありますね。ソバカスをとれば、そのまんまかわいい女の子だもんね。

 僕が一番好きなのは亮。普段のずれた言動、実は正確に瑞希やはじめちゃんの心情を洞察している目、そのわりに自分のことはあまり見えていない。好きだな、こういうキャラクター。それはそれとして、彼には父親がいます。こういう、ほんとうにだれでもやさしい人なんだけど、そのやさしさがどこか変、というキャラクターはお話の中で時々見かけます。でも、こういうキャラクターに「リアルさ」を感じたことが無いんだよなあ。それはこの作品でも同様。

ファミリー!

 小学館フラワーコミックス、全11巻。

 タイトル通り家族の話。完璧にホームコメディ。とってもいいお話です。

戻る