すでにほとんどの雑誌が手元にないのにこういう項目を作るのもどうかな、と思いますが、記憶をたよりに書いてしまいます。なにしろ休刊(廃刊)がいつかも書けませんから。雑誌の全容を書く訳ではありません。私がどういうところを読んでいたかを書いてあります。よって、ここにかかれている内容が雑誌のすべてとは間違っても思わないでください。
現在でも刊行中。老舗中の老舗の雑誌。82年頃から買っています。当時はゲームのリストが載っている、という認識しかなく、固めのページは読んでいませんでした。
一番記憶に残っているの「Yoのけそうぶみ」というエッセイです。鷹野陽子さんがコンピュータについて思ったことをつらつらと書いてあるエッセイ。当時はまだ、「女の子」がコンピュータをいじる、というのは非常に珍しいことでした。まだパソコンという呼称がなく、マイコンと呼ばれていた時代のことです。単行本(おそらく絶版)で今読み返しても非常に出来がいいです。これを越えるエッセイはなかなかないと思います。
この人の後に「PRISM RADIO」というエッセイが連載されましたが、これはいまいち。でも、最終回の「写真を切り刻んでジクソーパズルにする」という話は妙に覚えています。
プログラムリストが載らなくなり、MS-DOSが普及するころになると紙面のほとんどを読むようになります。この時代になると、ASCIIも、昔の「気軽に手を出せない」イメージがなくなってきたように感じます。でも、パソコンそのものがまだ「気軽」とはいいがたかったのですが……
毎年年末に行われていたクイズ企画の「年末スペシャル」が楽しみでした。一度ASCIIパッグをもらうことができ、かなり使い込みました。この企画、復活しないかな。年末スペシャルでは「加藤さん後藤さん」のタイトル絵を利用した暗号が最高でした。
断片キーワード「近代プログラマの夕べ」「百鬼夜行」「TBN」
月刊アスキー1997年7月号で「もっとも復活を望まれるコンテンツ」と書かれたパロディー版アスキー。記事はどれも強烈。中でもインパクトの強かったのはZorty-I。
何と言ってもゲームプログラムがすばらしかった。表参道アドベンチャー、南青山アドベンチャー、ガ・ウォーゲーム、クワルティルカ、Batch Adventure(入力しました!)などなど。ESPテストもいい味を出していました。アスキー20周年の時に、月間ASCIIの付録となった"HISTORYCAL DISK"に多くの記事が収録されています。
なお、2001年にパロディ版FreeBSDマガジンが刊行されましたが、私は評価しません。「情念が足りん」。
断片キーワード「ジョイメット」「怪しすぎる広告」「UNI+」「LISP」「ル・マン方式」「ネタ出し合宿」「リレーを利用したリズムボックス」「コンピュータこっくりさん」「Yoのけっそうぶみ」「打亜林氏」「フルメンバーでアメリカンフットボール」
とにかく「面白いことやりましょ」という意欲にあふれていた雑誌です。いちおう、現在も発行中。月2回刊になる前は本当に面白かったと思います。買い始めた当時はヌード特集なんてやっていて、小学生だった僕にはついていけない部分もありましたが。編集者そのものをネタにした最初のコンピュータ雑誌。伊藤ガビン、忍者増田などは今でも有名。「いあーん バカンス」などという社員旅行が特集になっていたのだからすごい話。とにかく、「特集がパソコンと全く関係がない」のがあたりまえだったからなあ。
連載で面白かったのは鹿野司の「オールザットウルトラ科学」。単行本を買いそこねたのは痛かった。いわゆるサイエンスエッセイ。米田氏の漫画も印象的。マニアックな話題としては堀井祐二が「ゆう坊の虹色ディスプレイ」という連載を持っていた時期があります。ところで堀井祐二さん、白夜に消えた目撃者、覚えています? 九龍島のなんとかってのも……
ヤマログという名称だった時代の投稿コーナーも印象的。増田忍、ボンジュール花火といった投稿常連のペンネーム、まだ覚えてるなあ。
断片キーワード「お笑い特集」「べーしっ君」「WIZでござるよ」「おたよりコーナー」「逆質問電話」「三宅祐二のヤングパラダイス」「ヒランヤの謎」「小島ヘンシュウチョ」「MSX通信」「ファミコン通信ももとはログインの1コーナー」「アルト鈴木」「しあわせのかたち」「ログインソフトウェアコンテスト」「うにょん?」「高橋ピョン太」「リストログはいつ滅びたか」「ぽげむたぴげなみょーん」「がびんちょんぶー」「写植記号BA-90」「アルティマウルティマ論争」
83年5月号創刊、94年3月号休刊。いちばんパソコンゲーム雑誌らしい雑誌。まっとうなゲーム紹介と詳細なゲーム攻略記事、といういみで一番スタンダードな構成でした。買い始めたのは光栄のあの「タイムエンパイア」の攻略が連載されていたころ(なんて表現だ)。分かりやすく言えば、「ハイドライド2」や「ザナドウ」のころです。
印象的な記事では「円丈のドラゴンスレイヤー」。ソフトの主観的な悪口とほめ言葉を、メジャー誌としてはかなり露骨に書いていた。著者は名作サバッシュ(ZAVAS)1,2をデザインした落語家、三遊亭円丈。
「ニコリ」がパズルの連載をしていたことがあります。ここでニコリを知りました。
断片キーワード「レーニン(馳星周)」「美少女ソフトゼミナール」「ZAVAS」「くーみん」「きむち」「J.D.」「魔法千一夜」「リバーサー」「なんちゃら探偵団(攻略データ募集もの)」「リューヌ伝説」「日本ソフトハウス紀行」「ミステリーゾーン研究会」「最後の審判」
工学社。I/Oはゲームのリストしか見ていませんでした。T&EソフトのPC6001のゲームがすべて。あとは「ウットイ」「ザ・コックピット」「S-DOS」くらい。イメージキャラクターの「DAN」やKIM(DANを考えた人。連載中に事故で亡くなりました。ご冥福をお祈りします)が独特の味を出しておりました。Direct Aho Ningenだもんなあ……
らんだむ・あくせす・でぃくしょなりという、味のありすぎる用語辞典も。ゲームのプログラムリストをひたすらうちこんで遊ぶ人の行動を、西部労働レストランと呼んでみたり。
PIOはI/O別冊から独立したゲームプログラムの投稿誌。名前のとおりBASIC中心のBASICCマガジンに対して、マシン語(アセンブラ)プログラム中心。PC6001では創刊号のドンキーコングクローン「SPYPANIC」、とにかく設定が最高な「いじめっ子ゲーム」。PC8001には面白いゲームがいくつかあった。 ステージの電球をすべてつける「PIO PIO」、増幅あるいは減衰する波で敵を倒すパズルチックな 「ULTAN」など。しかしなんといっても最高峰は「走れ!スカイライン」。
レコードに音声データとしてプログラムを収録した「ソノシート」も懐かしい。「ULTAN」も収録作のひとつ。
電波新聞社。もともとは「ラジオの製作」の別冊。97年現在でもBASICのプログラムリストを載せている偉大な雑誌。発刊当時から97年現在に至るまで紙面に登場するキャラクターが「Dr.D、影、編」のままなのはすごいと思う(女の子の名前はどうだか覚えていません。手元にある95年5月号ではつぐ美です)。
※女の子に関してはNAKAさんよりフォローがありました。84年6月号から、98年1月現在に至るまでつぐ美さんだそうです。
プログラム以外の記事もかなり独特。ゲームの攻略記事はお見事。取り上げる本数は少ないが、できはすばらしい。「レスキュー・アドベンチャー」という記事は「デゼニランド」や「ミコとアケミのジャングルアドベンチャー」のプレイに有効に使いました。レスキュー・コンピューター・ゲームという攻略についての質問コーナーがあるのも貴重。しかも、とんでもなく古いゲームに答えてくれた時期もあります。
アーケードゲームについての記事が充実しているのも特徴的。ゲームセンターの全国のハイスコアや、基盤の価格情報が載っていました。格闘ゲームを中心とした攻略本の「ALL ABOUT」シリーズはとんでもなくできが良かったです。
ここでいうPCというのは、NECのPCのつくコンピュータと言うことです。つまり、PC6001,PC8001,PC8801,PC9801,PC100(?)についての雑誌。正直、あまり覚えてないです。短い行数でプログラムを組む「PROGOLF」、パズルを解くプログラムを募集する連載くらいを読んでいたと思います。PC6001用の「倉庫番」を入力しました。
アンダーグラウンド寄りの雑誌。コピーツールの記事や、ファミコンディスクシステムのコピーマシンの話なんかが載っていました。競合他紙の評価記事が掲載されていたのが印象的。……競合できていなかったのか、短命に終わりましたが……ゲームの評価記事も意欲的。だめなソフトにはっきり「だめ」の烙印を押してしまっていました。いまのラジオライフのノリの雑誌でした。
これは97年現在、今が旬 の新聞。入手方法はひみつ。ソフトバンク出版物でもっとも面白かったです。
「〜を斬る」シリーズはすばらしい。ゲーム雑誌、パソコン雑誌、いずれの回もすばらしい出来。匿名の人たちが言いたい放題。その他の記事の出来もいいです。
コンプティーク「福袋」「ロードス島戦記」
テクノポリス「美少女」「ロードランナー面データ」「プログラムポシェット」「LOT
LOT」「まじゃべんちゃー」
マイコン
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