……春は誰もよんでくれなかった
あれはまだ、再放送で初めてエヴァンゲリオンを知ってから1月もたたぬころ。期待して、行ったわけ。映画に。3月17日。平日だからと高をくくって、池袋に。11時が初回で、10時前について、結局2回目にぎりぎりだったの。あらためて人気を思い知らされたんだけど、映画館の客の入れ替えが無法地帯だったことにいらつきを感じながらも、まあ期待でいっぱいだった。
ところが。最初の10分、「魔法学園ララ」という10分のアニメを見せられてげんなりする。ああいう絵は耐えられない、僕のような人もいっぱい見ていると思うんだけどな。でも、これは角川のせいだ。まだガイナックスを信じていた。
が、しかし。
death編は予告にすぎなかった。
超大作、60分。
テレビ版を知っている人にはせいぜい昔を懐かしむだけのつなぎカット、さらにはそのカットの仕方ではテレビ版を知らない人には
ぼくはいらない人間なんだ
と思いたくなるほど訳が分からない。さらに、挿入されたカルテットの映像意味なさ過ぎ。そして、いきなり「魂のルフラン」が流れ、スタッフロールが出る。ここで帰った客もいるぞ。そして、「続劇」と続く。僕はこの時点で、「やっと予告編が終わった」と思って、ほっとした。が、しかし。
ここからが予告だった。
だってさ、時間的に短すぎて、話はテレビよりも中途半端にぶち切れた。ミサトの「生きるだけ生きて、やることやってから死になさい」(だっけ?)というセリフが生きることなく終わってしまった。絶対このセリフ、夏の映画でもう一回使うぞ。
結局、映画の最大の功績って、僕にとっては再放送をしてくれて、エヴァを知るきっかけを作ってくれたことだったの。
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