このゲームは、わざわざ僕が書かなくても、いろいろなメディアで言い尽くされているでしょう。それでもあえて書いてみたら、かなり長くなってしまいました。
古くさい言葉だが、エポックメイキング、という言葉がふさわしい。圧倒的に美しい画面に圧倒された。とにかく人海戦術ともいえるグラフィックの書き込みぶりがゲームの世界をしっかりと支えている。実際、このゲームの衝撃はポリゴンにあるのではなく、通常マップに過ぎない1枚絵の美しさにあるんだと思う。
個人的には、戦闘は良くも悪くも昔ながらのFFだと思う。召喚獣はすごかったが、すごすぎて(つまり時間がかかりすぎて)あまり戦闘では使わなかったな。最強の召喚獣強すぎ。今回はラストボスが弱く感じたのは気のせいだろうか。なんせグラビガ1回が唯一受けた攻撃だからなあ。マテリアシステムは、魔法の表示欄が寂しい、という言いがかりのような不満と、色別しかソート出来ないというみんなが思った不満があるな。でも、それはそれとして、全部あつめたくなった、という収集目的としては楽しめた。個人的には戦闘システムは5のジョブシステムが一番好きなんだけどね。
「マテリアシステムはキャラの個性が無くなるから嫌い」という意見がありますが、僕はこれには反対です。「ザコキャラとの戦闘」という要素がある限り、その戦闘が楽しい、ということがRPGでは絶対に必要だとおもいます。「キャラの個性が戦闘によって引き立つ」というのはそれはそれで楽しいかもしれませんが、そのために戦闘自体がつまらなくなるのであればそれは悪影響の方が大きいでしょう。
本心をいってしまうと、キャラクター、あるいはシナリオを見せることが中心となるRPGでは、ザコキャラとの戦闘は不要だと思っています。実際、FF7から戦闘を全部とっても、面白いと思うんですよ。是非、FF7のシステムでザコキャラとの戦闘のないゲームを出してほしいな、と思います。
で、キャラクター、あるいはシナリオの話。「映画3本分」という表記をあちこちの雑誌で見た気がします。ボリュームはまさにそのとおりでした。ただ、正直言って僕はRPGには素晴らしいストーリー、というものは期待していません。実際FF7もその期待を裏切ってはくれませんでした。ま、ストーリーが面白くないとどうしょうも無いメディアに対し、ゲームはプレイして面白ければなんでもいい、というメディアですから、それが悪いとは全然思っていませんが。
僕がRPGに求めるシナリオというのは、シーンごとの演出が効果的にできるようなシナリオ。シーンごとにプレイする人を飽きさせず、白けさせない。そういう意味で、ディスク一枚目は本当に面白かったな。特に最初の魔高炉からの脱出は秀逸。オープニングが一番面白い、というのはいいことだと思います。
演出、といえば、なんといってもカメラの使い方が素晴らしい。シーンごとに視点がころころ変わるのがとても気持ちよかった。一つ難点をあげれば、クラウドたちが大きく見えるシーンで、時々顔が「太陽のしっぽ」になってしまったことかな。あれは一気に冷めてしまう。