街(99.04)

 ザッピングによって8人の微妙に絡み合うストーリーを追いかけるアドベンチャー。8人のそれぞれ独立したシナリオが、適度な偶然によって絡み合う。システムとしてはそれほどすごい発想ではないが、それをおもしろく感じさせるストーリーと、絡み合いの練り込み方が凄い。脱帽。

 実写であることがセールスに悪影響を及ぼした、というのは確かにあると思う。昔からゲームをやっている人間にとっては、「実写=寒い」という式がどうしても頭にこびりついてしまっているからだ。もちろんこのゲームではそんなことはない。テレビ画像に遜色のない画面が見られる。

 また、静止画、つまり「写真」としての実写の使い方が非常にうまい。登場人物の過剰気味の演技がうまくはまっている。

 この手のゲームはシナリオについてあれこれ書けないのがつらいところですね。すっごく楽しかったです。チンチコール!

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