いまさらですがメタルギアソリッドです。核兵器廃棄所に進入して、DARPA局長を救出、テロリストを排除、というストレートにハードボイルドな内容で、ゲーム内容もそれに恥じないです。
基本姿勢が、「敵に見つからない。倒すなら背後から」ですからね。バイオハザードと同様の「俯瞰モード」+スネーク(プレイヤー)視点の「主観モード」+レーダー、という視点システムはなかなか。個人的には、右のアナログスティックできょろきょろできるともっといい操作系だったと思う。
しかしもったいないかな、と思うのはとても甘いゲームバランス。おかげで私の操作するスネークはとってもかっこわるい。敵に発見されるのは日常茶飯事だし、回復アイテムのレーションをたよりに敵の中をごり押しして進むことも多々。
コンテニュー無制限であるゲームなのだから、もうすこしきつめのバランスにして、「進入しているという実感」をともなうプレイをある程度強要した方が、「ぞくっ」ときたかもしれない。
ああでも、そういう感覚を得たいなら、プレイヤーが美学を持てばいいのも事実。「プレイヤーに美学を要求するゲーム」ってのもかっこいいですね。おそらく、ストイックにプレイするとすっごく楽しいゲームなのでしょう。そう思います。
でも、私はそこまでつきあうことはするつもりがありません。まあ、なんて言うのか、このゲームが「大好き!」っていう気持ちは生まれなかったからです。
そういえば、雑誌(おそらく電撃プレイステーション)にも、「悪いことはいわんからファーストプレイは記事を読むな」という記述がありました。そういう忠告を守らなかった私が自らこのゲームをつまらなくしていった、というのはありそうですね。
お話はかなりストレートに「反核」をテーマにしています。こういうメッセージ性をゲームに持ち込むのはまあ単純に「あり」で、肯定も否定もしません。まあそれでも、「反核」というはっきりした、かつ重いテーマを正面に持ってきて、ゲーム上のお話としてそれなりに楽しめた、というのは評価したい。好きかっていったら、「ゼノギアス」みたいな話のほうが好きだけどさ。