PC9801UX21

ゲーム以外のお話

このハードはまだ納戸にあります。何といっても「月刊98」の時代、CPUが何か、ということが気になるようになった時代です。CPUが80286-10MHz。まだ少数派の3.5インチフロッピー。いわゆるVX以降のはしっこに引っかかるマシン。V30も搭載しているため、初代98のゲームから中期のゲームをすべて遊ぶことができる、98初期の最終形態。

このマシンからワープロ(新松)としても使うようになりました。新松はいいワープロソフトでした。2文節刻みくらいでちまちま変換するスタイルでは、松茸は最高の日本語入力FEPだったと思います。

このころようやくタッチタイプを覚えました。練習ソフトは「TYPE QUICK」。こういう練習って、乗ってくると楽しいんですよね。しかし、なにかのもののはずみでパロディー版アスキー(年刊Ah!SKI)に載っていた「Batch Advencer」の入力を始めてしまう。あれを入力した馬鹿がここにいます。昔のミステリーハウスを思い出すようなテキストアドベンチャーでした。全部MS-DOSのパッチファイルで動くというシロモノです。

買うコンピュータを決めるのは兄と父だったのですが、このとき、在庫があったら、ラップトップパソコンの「98LV22」になっていました。なくてよかった。ほんとに。当時のノートパソコンの画面は、つらすぎる物でしたから。外部ディスプレイをつないだとしても、FM音源ないし。

ゲームのお話

入力したゲームというと、アスキーに載っていたCHAIN SHOOTくらい。じつはこれ、「さめがめ」です。それだけ。UNIX版「さめがめ」とどちらが先だったのかは知りたいな。では市販ソフトに移りましょう。

システムソフトの…期

ロードオブウォーズ」。敵の砲台の前に力尽きました。さようなら。「大戦略III」。遅すぎました。広すぎました。アイランドキャンペーンでさようなら。もう1本。「ティル・ナ・ノーグ2」。シナリオ番号で無限にマップとストーリーがあるというRPG。1回目のプレイはまあまあ。2回目。イベントの順番が違うだけ。マップを埋めていくのは作業。さようなら。ああ、単なる悪口。

ああ、よかった。1本好きだったのがあった。「かわいそう物語」。曜日をモチーフにした7つの国でそれぞれの人がその国のボスを倒すアドペンチャーゲーム。担当はたいにゃん(土の国)、TINYAN(水の国)、ブラックTINYAN(木の国)、しゅっち(金の国)、C菜(火の国)、ルーラ(太陽の国)、Mr.D(月の国)。すっとぼけた雰囲気が好きだった。全部答えを知っているとそんなに解くのに時間かからないし。

エンディングを書いてしまいます。神が自分の論理構成に矛盾する存在である「たいにやん」を排除しようとしたのがことの始まりで、結局たいにゃんは神様ごと星を壊してしまう。で、壊した星が500何個目かだったと。

書いてみて思ったのですが、エンディングが特別よかったわけでもありません。一般論でいえば、このゲーム、いいゲームとは言い難いです。なにしていいのかまるで分からないし、キーアイテム以外のまるで関係ないアイテムが意味なくあるし、マウスでの移動(移動させたい方向にカーソルを持っていく)は辛いし。でも好きだったんです。

その他のゲーム

遙かなるオーガスタ」(T&Eソフト)。これは97年の時点でも定番のゴルフゲーム。とにかくリアル、という雰囲気が十二分にあって、スコアも本物に近い数字が出ました。13アンダーがベストスコア。秋葉原のショップイベントのチップインコンテストで、練習中にホールインワンを出したことがありました。ゴルフゲームのイメージを見事に覆した歴史的なソフト。

システムサコムの「ALL ABOUT MARK FRINT」。マーク・フリントという天才プログラマーをでっち上げて売り出していた昔のゲームをあつめたものです。むかし、多くの人に9801を買う決心をさせたというMOONBALL。傑作ピンボール。ZONE。疑似3Dの平面フィールドで敵を画面内にとらえて一定数倒すことで現れるワープフィールドに入ると面クリア。

HIGHWAY STARというカーレースはそこそこ、VARIANTは1回しかやらず、内容は忘れています。BROUN'S RUNは固定画面のゲームで、敵を誘導するのが本来の醍醐味らしいが、分かるまでやらなかった。

ポプコムソフト、という雑誌主導型のゲームであるが故にメジャーではなかったけれど、「ZAVAS2」は今でも最高のRPGだと思います。なんといっても貿易が面白かった。産物を各地に探しに行き、珍しいものを見つけたときのうれしさは格別。町の人とのやり取り、町で行うボランティア、こまかなイベントが素晴らしく楽しかった。こういうゲームのことを考えると、RPGの面白さにおいて、シナリオというのは本当に関係が薄いな、と思います。

このころ一気に名をあげたのがアートディンク。大航海時代の「新大陸発見」の感動を見事にゲームに持ち込んで魅せた「アトラス」。提督を雇って、ルートを決めて航海させ、地図を作っていく。お金は、時々見つかる宝物と、交易で稼ぐ。謎のアイテムの石版を見つけたときの感動はなかなか。目的の数である4つはそろわなかったけど。

本格鉄道シュミレーションゲームとして形になった「A列車で行こう3」も良かったです。

「シムシリーズ」などのいいゲームの移植をきちんとやっていた昔のイマジニア。「シムシティ」では、「災害にあって面積の減った住宅・商業地も、もとと最大総人口は変わらない」という邪道によって、80万人オーバーまで市民を増やしました。通常の最終目標はメガロポリス、50万人。

神になるゲーム、「ポピュラス」。自分を信仰する民を繁栄させ、対になる神を信仰する民を滅ぼすゲーム。地面を(開拓しやすくなるように)ならしたり、ある程度民に行動の指針を命令したり、各種天災を起こしたりできる。コンピュータ側も同様。雑誌記事ではぴんとこなかったのですが、これがとても面白かったです。

フリーウェアで遊び出したのがちょうどこのころ。

印象の強さではNlithが一番。まだテトリスが普及する前に登場したテトリスクローン。テトロミノのみではなく、モノミノからペントミノまで、1〜5ブロックによって構成されたブロックが落ちてくる。「善行を行い」「祈る」ことによって都合の良い展開になる、という楽しすぎるゲームバランス設定。右上フィールドの警句も最高でした。ノリはNetHack+テトリスです。「満月の夜だ。気をつけろ」「穴を見るとつっこみたくなりますか」

フリーソフト制作集団、BIO100%のゲームはとても素晴らしかったです。アスキーよりゲームを収録した書籍が2冊出版されました。SUPER DEPTHPOYがお気に入りでした。

98末期は急激にエロゲーのシェアが伸びていくわけですが、こちら方面には手を出しておりません。このころから自宅ではコンシューマー機が幅を利かせていくこととなります。

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