三匹の牛 (02.09.18) 104

満月の夜に酒を飲むのは楽しい。三月うさぎは「ないワイン」をすすめてきたが、私は相変わらず梅酒だ。いつぞやと違うのはその量だろうか。最近は氷を沈めつつだらだらと、相当な量を飲むようになってしまった。梅酒の入ったウィスキーの瓶の麦がすすきの変わりだ。これを借景というのは言い過ぎだろうか。

しかも今日は高台に上ってきての月見だ。残念ながら満天の星というわけには行かないが、ぐるりと見渡せる空はそれだけで感慨がある。みたらし団子をつまみにくいくいと酒を飲み干していく。

月がほぼ真上に浮かんでいる。見上げると首が痛くなるようなそんな場所だ。ふと、東を見ると流れ星。願い事、というような思いはないけれど、なんとなくグラスを掲げて眺める。

ふと、二つ目の月が昇ってきて、南東の空に浮かぶ光景を妄想する。星もつぎつぎと流れ星となってゆく。酔いに任せたまま更に飲み、妄想の月を増やし、星をながしていく。昔懐かしい○×ゲームを思い出す。

やっぱり丸かった。


補足、蛇足

月見雑文祭のしばりにのっとっています。

タイトルの直訳は「スリーオックス」。三目並べの応用ゲーム。タカラが専用ゲーム機を発売していました。3x3の升目に持ち駒(○×)を3つ並べる基本ルールは同じ。ただし4手目以降は3手前に置いた駒を移動します。つまり、盤面には常に3駒しか存在しません。

このルールではどちらかが必勝です。それほど難しくないので、先手か後手かは考えてみてください。


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