YOMUKA日記過去分 [perv] [next] [list] [new] [top]

2001.7.29 Sun. 01/07(ALL)

日付逆順、一括です。

2001.07.29

「華胥の幽夢」(小野不由美)

十二国記の短編集。思わずシリーズを読み返したくなるような幕間の物語。

「三月は深き紅の淵を」(恩田陸)

表題どおりのタイトルの幻の作品を巡るオムニバス。各章の世界は微妙にクロスしているが、基本的には独立した世界。最終章をどう評価するかでおおきく意見が分かれそう。私としては、「ああ、もったいないな」と思ってしまったのが正直なところ。全体としてのトーンはとても好きなのだけれど。

2001.07.28

10日間。みんな風来のシレンGB2が悪いんや。ということにして。

「数奇にして模型」(森博嗣)

文庫版を再購入。ノベルスをだぶり購入しているので、実に3冊目。冒頭のほうの「ディフェンスうんぬん」の下りが印象的。

2001.07.18

「不夜城」(馳星周)

なるほど。路線は同じなんだ。ほめことばです。このクオリティで量産できているのはすごい。

「白夜行」(東野圭吾)

……ああ、ハードカバーをだぶらせてしまった……お話は面白いです。完璧な設計図を読み解くような面白さ。エンディングの余韻がとても良いです。

2001.07.15

「漂流街」(馳星周)

著者がPOPCOM(昔のパソコン雑誌)のライター「れーにん」であったことを知って読んでみました。……面白いじゃないですか。当時、POPCOM上で古神陸名義で書いていたものはかなり寒かった記憶があるので、ちと怖かったんですが。はい。良い意味で救いようがなく、楽しめました。

「泣赤子奇談」(椹野道流)

うん。OKです。楽しめました。……このシリーズ、続きを買うのに大きな本屋さんに行かないとだめみたい。



PS2Linuxキットが到着。こういうギミックは昔は楽しいだけだったんですが、仕事があるとどうも心から楽しめません。ああ、ジジイの愚痴だ……

2001.07.12

「人買奇談」(椹野道流)

デビュー作。この本をカバーなしで会社の近所の喫茶店で読んでいたのは自殺行為だったような。いや、別に何があった訳じゃないんですが、これ、ボーイズ・ラブ入ってます。さすがにそのシーン(つってもおもいっきしプラトニック)に気づいたときは恥ずかしかったです。表紙で気づくべきでした。そもそも、講談社X文庫ってそういう文庫なんですね……

いや、そのまま読みつつづけましたけどね。内容は、まあOKでした。とりあえずシリーズを読み切る気にはなっています。

2001.07.11

「コールド・ゲヘナ4」(三雲岳斗)

著者最初のシリーズ作品。文章は相変わらず読めるが、荒っぽいストーリー運びで残念。だいぶはしょってしまった感じで、全体的に印象が散漫。最新シリーズ「アース・リバース」と比べてしまうとシリーズそのものの核の弱さを感じる、というのは、(たんにこの巻の出来がいまいちなだけで)考えすぎか。

「キノの旅IV」(時雨沢恵)

手堅い。この巻は突出したお話はなし。が。あとがき。

ここまではずしてくれるとある意味見事ですが、最悪なことに代わりはありません。この単行本について何か書くときは、悪い意味であとがきのことを意識せざるを得ません。なかったことにするのが真の兵法者のとる道かとは思いますが、それにしても酷い。読後感、台無し(私はあとがきを読後に読みます。って、なぜ注釈が必要なのだろう)。

ああ、シリーズ自体に罪はありません。おすすめできます。

2001.07.09

「仰天の星 鬼籍通覧」「壷中の天 鬼籍通覧」(椹野道流)

というわけで一気に。講談社ノベルスですが、ミステリではありません。というのはこの作品にとって不幸な台詞にはならないと思う。「あ、ミステリじゃないの? じゃ、読まない」ということでなければ。これは立派な「講談社ノベルズ」です。というのは正しいほめことばなのかどうかは自身がないですが、私はとてもとも好きです。講談社Xホワイトハートも2冊ほどスタンバイしています。こちらも楽しみ。

「ハンター×ハンター12」(冨樫義博)
「彼氏彼女の事情11」(津田雅美)

どちらも相変わらず抜群。読ませます。

2001.07.06

「無明の闇 鬼籍通覧」(椹野道流)

外道のシリーズ途中読み。ああ、といっても私にとって外道なだけで、他の方がシリーズの途中から読むことについては特に意見はありません。まあそれはそれとして。

好きだわ、この空気。そういうお話なのか……また読もう。監察医という舞台と日常生活のノリがうまくかみ合っています。

2001.07.05

「野望円舞曲3」(荻野目悠樹/田中芳樹)

田中芳樹原作のスペースオペラ。説教ジジイと化してしまった最近の田中芳樹の欠点がなくて楽しめる。田中芳樹は、ストーリーの骨子は今でもこんなに面白いんだけどね。

「刑事ぶたぶた」(矢崎存美)

「ぶたぶた」とミステリ仕立ての長編はかみあわないわ。残念。

2001.07.04

「ワタシ」(いがらしみきお)

日記を続けてみました。といってもまだちょろっと読んだだけですが。「ぼのぼの」のいがらしみきおであることよりも、「13年前の日記」であることのインパクトの方が強いかな。それにしても、「千葉県のA社」でアートディンクか、と補完してしまう自分が愛しい(反語)。

2001.07.03

「封印サイトは詩的私的手記」(森博嗣)

言わずとしれた有名サイトMori's Floating Factory (Mystery Workshop 2) (これは★ミラー・サイト★)に多大なサービスを施して紙媒体に落とし込んだもの。今回、何が凄いって付録の新聞が凄い。これだけで元が取れました。パロディ、かくあるべし。本体はまだほとんど見ておりません。

2001.07.02

さて。雑文で初めて仕事をネタにしてみましたが、うまくネタに昇華できたかどうか、非常に気になるところ。まあ、実際問題として、雑文の感想はほとんどもらったことがないのでこの文章の感想だけ特にほしい、という資格はないのですが。

2001.07.01

「ルー=ガルー」(京極夏彦)

あの京極氏による久しぶりの分厚い本。それだけで嬉しくなると言うもの。表紙の違和感はともかくとして、未来小説である、というのが3年前の募集で知ってはいたけれど驚きました。分厚い割に文字密度はそれほど高くなく、思いのほか軽い文体。本質的には京極堂シリーズだったて読みやすい文章なんだから、意外でもないですね。

で、まあ、未来小説が故に世界観の説明と、そこで起こる事件、というもので、なんだか70年代SFミステリの文法に忠実だな、という印象を受けました。科学的な背景の蘊蓄はないけれどね。一気に読めるおもしろさはありました。

「壺中の天国」(倉知淳)

電波。ミッシングリンク。ガジェットに新鮮さを感じないなあ。最後にあっといわせてくれたらOKだったのですが。残念。

この本で、ここ1〜2週間で読んだ本2冊と響きあうような記述がありました。小ネタレベル、あるいは構成上の重なりなので、そう思わない人もいっぱいいると思いますが、私としては不思議な気分。

「墜ちていく僕たち」(森博嗣)

これは……まあ、どうでもいいや。この本を最初に買っていたらこの作家はもう読まないや。売れる、というのはそういうことなのでしょうが、やはりこれではちょっと寂しい。「スカイ・クロラ」とこれと、これだけ極端な差がある本が同時に刊行されるのも、ね。

ま、なんにしても久しぶりに活字をどかっと読めて幸せ。

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Akiary v.0.42