WFP204号から。

これは解くべきだったなあ、傑作です。比較的簡単な右上から考えよう。右上の駒に王手をかけつつ働きかけられるのはRoseしかない。13Roseとか34Roseなんてどうでしょう。いずれも初形の53玉に王手がかかります。これらの王手を13-12Lo、13同騎、34同騎としてやれば詰んでいます。
つまりなんとかしてRoseを手持ちにして、打ち捨てて取り返す、ということができればよいのだ。

まずは59Ro。38-26-34-53というルートになっていて、合駒ができる! そう、歩2枚を稼ぎつつ34同臣と取ってもらうことができる。では左上でなんとかRoを手に入れよう。マドラシのおかげで馬の可動域は制限されている。

63歩成、同玉から解説中のA手順で歩3がRoseに変わる。


ここの持駒変換がすごくよくできていて、歩が消えつつ馬も玉も同じ位置に戻っているのだ。岩に突き出す72歩生はちょっと好き。ここで仕掛け1、96Rose! だ!

88-69-48-36-46-53、と反時計回りに王手になっており、69以外には歩合が効き、すべて取って44同臣。

左上はまったく同じなのでA手順の持駒変換ができる。

さて再び96Roseか、とおもうが臣が邪魔をしている。64歩、53玉として、今度は86Rose!!

一列ずれて78-59-38-36-34のラインで4枚の歩合をもらい、34同臣だ! 9段目で歩合がもらえないのがなんだかこのレギュレーションだとちょっとおもしろい。

さてよく見てみると、これはだいぶ前の図から歩が1枚増えている。持駒増幅なのだ。
さてさて、やりたいのはRoseを手に入れて13に打つことなのだが、歩もたりなさそうだし臣の位置も悪い。臣を44に移動するまで進めよう。

Roseを手持ちにする。

ここで将来64歩、53玉、13Rose、13-12蝗としたいのだが、ここで実行すると歩が足りない。何枚あればいいのかというと、まあ最大の歩8からRoseを手に入れた状態だ。
具体的にはこの形、296手目である。

歩3枚をRoseにして、

かねてからの計画を実行。

やほう! そして再びRoseを入手する。

一瞬歩が余ったように見えるが、臣の位置が悪いのでここで64歩! が必要になる。同じ手続きをくりかえして今度は騎を動かそう。ここまで601手。

同騎と取ったあと、最後は44臣配置でRoseが1枚あればいいので、最短で収束する。

つまり歩3枚をRoseに変換するだけでよい。64歩、53玉、34Rose、同騎まで。

いやはやお見事。2つのラインを変えて合駒を稼ぐ持駒増幅というのは、飛角でも見たことがない気がする。

4番の詳細を書いたのでこちらはあっさりめにするが、これも傑作。

これが舞台装置。と金を動かしたくないので角を最遠打し、角合、同角、同玉で玉を回らせる。これが趣向の枠。私が読めたのはここまで。龍がいい感じで落ちているので85龍がキーのひとつかな、と思って、それは間違いではないのだが本筋では実はなかった。

まず香を動かすのが最初。

その後で85龍。

取った飛をすぐに使う。これは飛車を渡すのが目的。ここしかタイミングがない。

以下玉を戻していき、61角が打ちたかった。このために香を動かしていた。それに飛合。

横から飛車を打ち、33とを動かす。

次は縦。

32とを52へ動かす。

以下はここまであっていると確信できれていれば難しくはない収束。

作為もすごいけど、龍を使わないもともとは作為だった2手超手数の詰筋もなかなかすごい。

8段目をどうやって玉を運ぶのか、というパズル。これも楽しいです。4/1に解答送付したつもりだけど下記のしょーもないコメントだけだからまあいいか。
8段目をどうやってわたるのか、というシンプルな謎解き。locustやhopper駒を使ったやりとり、楽しめました。手数表示のおかげで最後の復路は28歩の打ち直しが省けることに気づかせてくれてありがたい。