WFPを振り返る:15

WFP15号からまずは第13回WFP作品展。

49香、39玉、XX香から読んで詰まない、という小品。でもこういうの好き。

49飛、57玉、59香、58飛、同香、68玉、78飛まで。

さて、この作品に触れないわけにはいかないだろう。今はもうないブログ発表。Urakabe氏作協力詰25729手。寿限無タイプのバリエーション。手順の一部はFairy TopIX 2009投票要項に残っているが、残念ながら後半から収束は欠落しているようだ。

歩稼ぎと収束だけ示せばいいかなあ、と思うのだが、歩下げが結構ややこしい。というか、詰ますには詰ましたが最短手順がわかっていない。この歩下げの機構は「寿限無型」と呼ばれ、寿限無型の協力詰ではここが肝ではあるのだが、力不足だった。不規則に歩が増えるため、単純な再起手順になってくれない上に、最短手数ではない詰ましかたがあるのだ。

というわけで歩下げ部分は雰囲気だけ。ごめん。

言い訳終了。まあ序から。以下、手順は推定。

77歩<78 87玉<76 88歩<89 97玉<87 98歩<99 96玉<97 97歩<98 95玉<96
96歩<97 94玉<95 95歩<96 93玉<94

図面はfmzaの都合で岩を使っていたが差し替え。なので以下完全な余談になった。fmzaで岩を使うと表示が崩れるので割と見にくくなったのはちょっと悲しい。プログラムが変わったのではなくターミナル(コマンドプロンプト)で表示されるデフォルトのフォントの●などが半角に変わったためと思われる。残念ながらターミナルのフォントフェイスを変えても●○は半角サイズ前提で動作するため快適にはならない。

閑話休題。ここから歩稼ぎに入る。

92全<82 83玉<93 82全<92 73玉<83 71飛生<61 62玉<73 72全<82 63玉<62 61飛生<71 62歩打 同全<72 73玉<63
72全<62 83玉<73 82全<72 73玉<83 71飛生<61 62玉<73 72全<82 63玉<62 61飛生<71 62歩打 同全<72 73玉<63
72全<62 83玉<73 82全<72 73玉<83 71飛生<61 62玉<73 72全<82 63玉<62 61飛生<71 62歩打 同全<72 73玉<63
72全<62 83玉<73 82全<72 73玉<83 71飛生<61 62玉<73 72全<82 63玉<62 61飛生<71 62歩打 同全<72 73玉<63
72全<62 83玉<73 82全<72 73玉<83 71飛生<61 62玉<73 72全<82 63玉<62 61飛生<71 62歩打 同全<72 73玉<63
72全<62 83玉<73 82全<72 73玉<83 71飛生<61 62玉<73 72全<82 63玉<62 61飛生<71 62歩打 同全<72 73玉<63

成銀を捨てて取り返せそうだが74歩の二歩禁が凄く良い働きをしていて無理。72銀合は逆王手。

一回目の玉の遠征はこうなる。手順は省略するが、歩で追うだけなので難しくはないだろう。

77歩>78歩で歩が尽きる。

戻って、

稼いで、

78歩>79歩で歩が尽きる。次は……77玉、78歩、66玉、67歩! と6筋の歩が動きそうで、実際にそうなる。

わかっている人にはまどろっこしいがもう数ステップつきあってもらおう。

折り返しで67玉に68歩の一歩が必要なのでここで折り返し。稼げる歩が増えた。

また79歩でおしまい。歩が増えたので一気に下げられる。

68歩>69歩でおしまい。

ようやく4筋に手がかかる。

次は5筋…ではなく7筋まで戻って何度も見た79歩。

67歩>68歩。

68歩>69歩。

47歩>48歩。だいぶ息が上がってきた気がするがまだ4%ほど。うわあ。

そしてまた79歩から。ここで数往復ワープしよう。

49歩まで来た。まだ2枚も歩がある。1筋もある。

600手!ほどかけて5筋より左を整理して、

やっと36歩>37歩>38歩が実現する。また4筋より左のお片付け。

大雑把に今までのすべての手順を繰り返すわけで、手数も倍に。

2筋は26>27と1マスだけ。

27歩>28歩。どの筋の歩をどこまで下げるか、前述のとおり理解できていないので雰囲気で。

29歩が実現したが、歩が尽きてしまった。3筋から左を片付け直す。

この形を目指していた。

ついに1筋に手がかかる。

桂まであと一歩だが歩が足りないので23とを取らせてここまで。

1筋に歩が発生した。おおむねもう一回同じことをやりたい。

27>28歩、

28>29歩

3筋以下片付け直して、

16歩>18歩、また2筋から左を整理しなおして、

ようやくすべての準備が整った。

桂が受方にわたって、

ようやく収束だ。95歩、93玉、92全、83玉、93(82)全、73玉、71飛生、72桂!
今まで触れなかったが飛はずっと不成。

83全、62玉(飛生の効果!)、61飛(成生非限定)、同玉、72全、51玉、63桂まで

いやはや、図と手順を追うだけになってしまったが雰囲気は感じていただけただろうか。下がっては上がり下がっては上がる歩を下げるアクションを繰り返しつつハノイの塔のように局面を変え、13桂まで玉を運ぶという構造だった。ハノイの塔を一手動かすたびに歩稼ぎが発生する。

推定作意では収束にだけ非限定があるのが大変惜しいが、傑作には違いない……っと、fmzaによるとここ以外にも非限定があるようだ。どこかはちょっとわからない。調べたい向きにfmoファイルを公開しておく。