WFPを振り返る:40

WFP40号から。

ルールが違えど同手順。意味づけが変わるのが面白い。キルケ系でできれば同手順だが終局図は異なる、なんてことも可能なはずだが、さてどれくらいの難易度なのだろう。

どん、と桂馬のT字ブロックが登場する協力詰。テトリスを想定した曲詰よりもテトリスを思い浮かばせる。

ちょっとだけ謎シリーズ。回答者がいなかった作品だが、是非鑑賞してほしい。
45桂打 43玉<33 53桂成<45 同玉<43 54歩打 63玉<53 75桂<87 74玉<63

序奏。こから馬の王手が始まる。
92馬<93 75玉<74 93馬<92 65玉<75 92馬<93 66玉<65 93馬<92 56玉<66
92馬<93 57玉<56 93馬<92 47玉<57 92馬<93 48玉<47 93馬<92 38玉<48
92馬<93 39玉<38 93馬<92 29玉<39

これが作者のいう「ちょっとだけ謎」。この時点では桂を取らせる意味はなさそうに見える。
92馬<93 39玉<29 93馬<92 38玉<39 92馬<93 48玉<38 93馬<92 47玉<48 92馬<93 57玉<47 93馬<92 56玉<57
92馬<93 66玉<56 93馬<92 65玉<66 92馬<93 75玉<65 93馬<92 74玉<75 92馬<93 63玉<74

まあ63へ追うのはこれしかないところ。
53歩成<54 同玉<63 54歩打 43玉<53 53歩成<54 33玉<43
43と<53 24玉<33 15と<16 同玉<24 18香打 17桂打 同香<18 16桂打 同香<17 26玉<15 38桂打 37玉<26

これが29桂を消去した効果。鮮やか。
29桂打 48玉<37 93馬<92 47玉<48 92馬<93 57玉<47 93馬<92 56玉<57 92馬<93 45玉<56

ここから収束へ。
37桂<29 54玉<45 46桂<38 63玉<54 75桂打 まで 83手

質駒だった桂を取ってあっさりと収束。楽しい長編。

ちょっとだけ謎シリーズからこちらも。ピンされた馬が2枚になってどうなるか。
93馬<92 49玉<48 38銀<27 同玉<49 92馬<93 39玉<38

いきなり銀桂と消すがこれはメインテーマではない。ある程度協力詰に慣れていると消せる駒は消しておいて後で考える、という習慣ができるが、昔はこのあたりの手順も抵抗があったなあ。

93馬<92 38玉<39 92馬<93 48玉<38 93馬<92 47玉<48 92馬<93 57玉<47 93馬<92 56玉<57
92馬<93 66玉<56 93馬<92 65玉<66 98馬<97 64玉<65 97馬<98 54玉<64
98馬<97 53玉<54 97馬<98 43玉<53 98馬<97 42玉<43 97馬<98 32玉<42

こちらがメインテーマの32歩の消去。
98馬<97 42玉<32 97馬<98 43玉<42 98馬<97 53玉<43 97馬<98 54玉<53
98馬<97 64玉<54 97馬<98 65玉<64 92馬<93 66玉<65 93馬<92 56玉<66
92馬<93 57玉<56 93馬<92 47玉<57 92馬<93 48玉<47 93馬<92 38玉<48 39歩打

39歩が打てるのが32歩の消去の効果。
同と<28 92馬<93 48玉<38 93馬<92 47玉<48 92馬<93 57玉<47
93馬<92 56玉<57 92馬<93 66玉<56 93馬<92 65玉<66 92馬<93 54玉<65
98馬<97 53玉<54 97馬<98 43玉<53 98馬<97 42玉<43 97馬<98 32玉<42
98馬<97 23玉<32 24香<29

指がしなる24香。あとは収束なのだが、これが結構難しい。
同桂<12 15桂打 12玉<23 23桂成<15 11玉<12 22圭<23 同と<31 23桂打 12玉<11 11桂成<23
13玉<12 12圭<11 23玉<13 22圭<12 同玉<23 23歩打 31玉<22

丁寧にさばいて31玉。
97馬<98 42銀<41 22歩成<23 41玉<31 51歩成<52 同銀<42 31と<22 まで 107手

そのまま1段目で詰む。分かりやすい収束用ユニットがないのでなかなか大変。ちょっとだけ謎、というよりは気の利いた構想作といった趣。