WFPを振り返る:16

こういうブログを書いているといろいろな発想が生まれてくるのは想定どおりだったが、「おばかな作品展」向きのネタが降ってくるのは想定外だった。次があったときに活動していたら必ず参加します。

WFP16号では、フェアリー版「迷宮の果てに」として、「伝統ルールと協力詰で手順が同じとなる図を作図せよ」という募集の結果発表がされた。レギュレーションとして「1.手順任意」「2.すべての攻方着手に紛れがあること」と区分された。1は一見一本道詰将棋と同じ条件と思えてしまうが、部分的に攻方着手に紛れがあってもよい。

結果の引用は省略するが、一本道詰将棋の最長手数が現在55手なため、1.のレギュレーションではこれが現在の基準となる。詰将棋おもちゃ箱より。

第14回作品展から。

まあ龍は余詰消しとして、それならなにか技が出るのだろう。その技に気づけばすぐに解ける。

53銀生 63玉 52銀生 62玉 72歩生 73金 同角生 72玉 82金まで

生4連続が狙いでした。なかなか気持ちがいい。

こちらは難解。玉のまわりにわかりやすい縛り駒や目印がなく、さてどうしたものか。
飛を動かすよりは26角が魅力的だが、応手ではたと手がとまる。カンニングもとい鑑賞に切り替える。

ふむ……解ける人には……25玉 65飛 同角 26歩 同玉 48角 同飛成という収束が思いつくのだろうか。

26角、42玉、34桂

桂をどかして、
33玉、44角、34玉、

あとは想定の収束に向かって、
66角 25玉 65飛 同角 26歩 同玉 48角 同飛成まで14手。

あ、攻方角の大きめな1回転! これは解けたら嬉しい問題。

OFM155回出題はこちら。

なぜ角を5枚使うのか? という問いかけに、「生角5枚で詰ませるからさ!」と答えられれば解けたも同然。

手なりで端から角を発生させていく。93桂、92角、82桂成、同玉

玉を跳ねさせるとかえって収集がつかない。

94桂、93角、72桂成、71角、81圭、83玉、82圭、81角打、

73圭、72角打、84圭、82玉、73圭、同角まで

5角詰。余詰消しはあれど、角の配置は満点。

さてさて、以下似たような条件でfmzaと遊んでいたら得られた図。

背面なら余詰消しの少ない完全作が見つかり、
83桂打 81玉<91 71桂成<83 72角打 73桂打 74角打 82桂成<73 83角打 91圭<82 同玉<81 82圭<71 同角<83 まで 12手

5枚はこう。

83桂打 81玉<91 71桂成<83 72角打 82圭<71 83角打 91圭<82 71玉<81
81圭<91 62玉<71 74桂打 75角打 52桂成<74 53角打 63圭<52 64角打
71圭<81 63角<72 まで 18手

王は37でも可。2作とも詰め上がりの配置に乱れがあるのが惜しいところで、原図のほうが良いと思う。

妖精賞から分かる作品を。32-98のラインで逆王手がかかる。というかかかっている。馬に対駒して王手をはずしつつ王手をかけるくらいしか応手がないので動かしてみるとかなり手が狭い。そして89とが拾ってくださいと言っている。しかしすぐには拾えない、近くて遠いと金だ。

99銀打 87馬<98 88銀<99 76馬<87 77銀<88 65馬<76 66銀<77 54馬<65 55銀<66 43馬<54

一気に進めて金が動き始める。44銀は逆王手。

44金<34 54馬<43 45金<44 65馬<54 66銀<55 54馬<65

6手で3駒が斜めに移動。
55金<45 65馬<54 56金<55 76馬<65 77銀<66 65馬<76
66金<56 76馬<65 67金<66 87馬<76 88銀<77 76馬<87
77金<67 87馬<76 78金<77 98馬<87 99銀<88 87馬<98

行けるとこまで。

88金<78 98馬<87 89金<88

とれた!

87馬<98 88金<89 98馬<87 78金<88 87馬<98 88銀<99

ではこの6手単位でごそっと進めて、

76馬<87 77金<78 87馬<76 67金<77 76馬<87 77銀<88
65馬<76 66金<67 76馬<65 56金<66 65馬<76 66銀<77
54馬<65 55金<56 65馬<54 45金<55 54馬<65 55銀<66

43馬<54 44金<45 54馬<43 34金<44

ここから収束に入る。

33桂<21 22金<34 21飛打 12金<22 同玉<11 22歩打 11玉<12 12角打 まで 73手

逆王手の応酬を軸にした金銀がついてくる馬ノコ2往復でした。

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