WFPを振り返る:10 マドラシ

WFP10号です。ようやく2桁までたどりつきました。取り上げなかった、というか取り上げられなかった記事が10号で3回目となるフェアリー煙総まくり。対抗形ルールは並べるだけでも身に余る。

今回はマドラシルールから。

第8回WFP作品展。まあ片っ端から感電させてくしかないやろう。23銀生で銀は感電するけど香の王手になっている。Isradamではないので32香生も有効手。あとはちょっと動かしてみればステイルメイトにできるだろう。

52歩生、83飛生、73桂生、76角生、54王、46金<36 まで 8手

解くのは簡単だけど楽しい逸品。途中の生4連続も味ですね。

(この部分追記)回答者が触れている香生を単手数で入れることについてはこういう図があった。96金の意味はともかく、全手順生で全種感電。79角や47香の間接感電もおしゃれ。

ところで、飛角をたくさんつかったマドラシで面白いことできたりしないかしら。

もう一作、マドラシで紹介しておきたい作品がある。第23回神無一族の氾濫から。

全く持って解ける気がしないがおっそろしい狙いを達成した作。2手ずつ並べよう。並べて恐れ入るまで。

85金、84金、

効率よく2枚縛るけど、自玉はいいのかな、と思いつつ

95銀、94銀、

まだ縛る。

97銀、96銀、

なんと6手も左側の金銀処理に使ってしまう。解こうとする向きには「参りました」という序。理屈で言えばいつ縛ろうと6手かかるのだから先に縛るのも普通なのだけれど、それでも。

89香、88飛、

まあここまできたら飛車か角合しかない。角も一瞬で読めるほど簡単には捨てられないと思うけど正解は飛車から。

同香、87香、


16飛、26角、

取りたくない良さげな位置の角だが取るしかない。

同飛、21飛、

4筋をふさぐために自然に続けて、

31角、42香、

21飛が限定になる理由がわかる22角の間接王手。飛車の動きが復活している。応じて待望の36金。

22角生、36金、

あとはとどめ。

77角生、11角迄20手。

33王は移動した瞬間11角の効きが復活してしまうので不可。ぼけーっと並べていると「派手な後半になんでこの序盤?」と思ってしまうかもしれない。この作品の狙いは、「受方10連打」だ! はやりの言い方だと「受方全着手駒打ち」となる。それでも正直なところアンバランスだなあ、とは思うけれど、記録作と言われてしまえばうなづくしかない。

氾濫の紹介ついでにもう一作、図面だけ。同じ第23回神無一族の氾濫から。2024年8月現在WFPのフェアリー入門でグラスホッパーが取り上げられているが、入門という枠をとっぱらうとこんな離れ業ができてしまうよ、というお話。

どんな技/業が飛び出すか、鑑賞する向きには元記事をどうぞ。おすすめ。

ちょっとヒントを書いてしまうと、

持駒から想定される技を最短で出してください。それであってます。

もうちょっと言うと、

最後は取りません。