3手での限定合

*追記:この稿全体にもっとシンプルに実現可能な方法もありそうだし、角桂は実例も見つけましたがそれは引用も含めて省略。

まあ言うまでもなくフェアリーなんですが、協力詰で考えてみよう。昔似たようなテーマを考えて、既存作のことをすこーんと忘れていて怒られたというか盗作認定されたことがありますが、今回もぜんぜん覚えておりません。バッティングしたらごめんなさい。とはいえさすがに次の作は忘れていない。

というか、これの収束(!)3手が桂の限定合なわけで、ここから考え始めた次第。

まず、移動合は除外する。打合限定。2手めの合駒のあと、駒余らずで詰むのだから合駒はそのまま残る。つまり、王手駒の効きは詰に影響しない。合駒はピンされているのでもっと詰に影響しない。ではどうやって合を限定するのか。当たり前なのは「行きどころのない駒」「二歩」「品切れ」だ。そしてもう一つの手段が「逆王手回避」となる。これしかないはずだ。

(ああ、逆打歩詰回避……それで3手にできるのか、というのはおいておいて)

では簡単な方から考えていこう。斜めに効かない飛香歩。

19馬、28飛、29桂まで。品切れにする駒と二歩防ぎをいじることで香歩合も出る。何にせよ原理図なのに余詰防ぎがうるさい。

次は金銀だ。差別化しやすいのは飛香だと思う。

33飛成、23銀、22銀まで。金の代わりに銀を品切れにすれば金合となる。

そして残った角桂。馬屋原作があるから簡単なんじゃないの? と思った方もいるだろうし、私もそう思った。しかしそこまで簡単でもなかった。

角合または桂合を限定するためには、片方を品切れで逃げるとして、前1マスに効かないことを利用する。王玉が隣接しないことや合位置限定からこの形しかない、と作図時点では思っていたが、玉はもっと遠い可能性があり、そのため飛車の可能性もありうる。前者は可能。後者は無理に思えるが、自信はない。

では3手目を考える。同角ではなぜ詰まないのか。1手目には詰まないが3手目に詰む手とはなんぞや。玉がピンされている、とか1手目だと同xと取られてしまう、というルートだと同一作に限りなく近くなってしまう。

幸い、というか普通にあった。「単純に逃げ場所がある」「1手目にはその手は指せなかった」というのがそのルートで、いずれにしても、1手目は空き王手だ。一番シンプルに実現するには香成だろう。得られた図がこちら。

33香成、35桂、34成香まで。角の品切れがあからさま、というほどでもないか。45角を46桂にして花駒の桂を適当に置くと角合になる。

なりふり構わないとこう。

さて、こんなどうにもならないテーマでも推敲の余地はあるというもので。

飛角図式にできる。それだけっちゃそれだけですが、前提を隠してこの図ならまあ、ありなんじゃなかろうか。