WFPを振り返る:34

WFP34号から。

解説では「うん楽しいよね」くらいだけど、これ、結構良くないですか。中編としていい意味でやさしいし、ちょっとわかりにくい持駒譲渡まで打ち捨てではなく入っている。1筋の折り返しとか、桂歩だけの詰め上がりとか、かなり好きです。

受先で怯むが、ちょいと考えると生歩で詰むのは桂角しかなくて、桂は品切れ。玉を1段めに落として歩を斜めに並べるしかない。ふんふん。いきなり玉を化けさせる32角で9筋に飛ばして……うん、手数が足りない。それに、32角だと玉が右に跳ぶか左に跳ぶかの非限定もありそうだ。ほほー。

じゃあ54歩から初めて、角に化けるのは無理なので素直に玉のまま端で折り返して、反対に向かって、ほほー、ここに角があると戻れるのか、うんうん。解けた解けた。

とまあ、手を出すと気持ちよくあっさり解ける。発想元*があの難易度だということを考えるとちょっと楽しい。

*Onsite Fairy Mate 第167回出題

チェスの”Release the position!”みたいな問題。いや、片方の駒だけなんでだいぶ違うか。王手義務はないけど攻方は玉を往復させるしかできない。これを解消するには駒を渡せば良いのだが、ちょいと考えると渡せる駒が角(28角生>19角成)か歩(18歩生>19歩成)しかない。24-26の壁があるのですぐに歩しかないことが分かる。

銀の特性をつかってちょっと時計回りに回して、逆回りさせて角を退避、11-23の四角を循環させて歩を世に出す。銀が成ったらあとはぐるぐる。手を付けるとそんなに難しくなく楽しい作品。